【JAF公認】国内A級ライセンスは1日取得が可能!?実際に取得してみた

国内A級

コロナウイルスの影響により、パーソナルで移動できる乗り物としてマイカーの所有について見なおされてきている。自動車フリークとして、この流れはどことなく自分の好きな物が世間に認められるという感じで嬉しい物だ。

my car

さて、車好きとして、「良い車に乗りたい!」「運転が上手くなりたい!」という願望は誰しもが持っているはずだ。その中でもマシンを自由自在に駆り、サーキットを颯爽と走り抜けることを想像する方も少なくはないだろう。

そんなサーキットドライバーへの一歩となるのがJAF公認ライセンスの取得だ。

JAF公認ライセンスの種類

一口にJAF公認ライセンスと言っても、様々な種類がある。競技の審判を務めるためのライセンスや実際に競技へ参加するために必要なモータースポーツライセンス。さらにカートやラリーなど参加する競技の種類によって必要とされるライセンスが変わってくる

競技参加者に必要とされるライセンスだけでも以下の9種類がある。

競技用ライセンスの種類
国際スーパーライセンス
Aライセンス
Bライセンス
Cライセンス
Rライセンス
ドラッグライセンス
ソーラーカーライセンス
国内Aライセンス
Bライセンス
POINT上記にプラスしてカートの場合はさらに国内でA,B級ライセンス。国際でA~Cライセンスがある

最上級のスーパーライセンスはF1など、世界的なレースへ参加するために必要となる。ここまでくるには公式のレースへ参加し、結果を残さなければならない。

F1

国内A級ライセンスの効力

国内A級ライセンス

数あるライセンスの中でも、今回取り上げるのが【国内A級ライセンス】だ。2種類しかないとは言え、国内ではトップのライセンス。車好きとしては所持しているだけでも何だか自分がランクアップした気になる(実際、そんなことはないのだが…)モノだ。

実際に国内A級ライセンスを取得することによって、出来る様になる事はJAF公認レースへの参加】である。国内B級ライセンスでは、ラリーやジムカーナーなどあくまで個人走行でタイムを競うための競技への参加が可能である。しかし、国内A級ライセンスでは他車と混走し、順位を競うためのレースへ参加することが出来る。

POINTレースとなると、早い車へ道を譲ったり、順位を上げるためにオーバーテイクしたりと他車に配慮した走行が必要となるため、国内B級よりグレードの高いライセンスが必要になる

ミソなのは【JAF公認】という部分だ。代表格のF1を含め、全世界の自動車レースのほぼ全てを総括しているのが【FIA(国際自動車連盟)】である。そのFIAに各国の自動車連盟が参加している訳なのだが、日本の場合、【JAF】がその枠割を担っている。そのため、JAF公認レースはFIAで認められているレースとなってくるわけだ。

草レースであれば他車と順位を競うにしろ、ライセンスは必要ではない。しかし、選手として歩むにしろ、趣味の一環として参戦するにしても設備・制度・開催数が整っているJAF公認レースへ参加出来るに越したことはない。

草レース

国内A級ライセンスの取得方法

国内A級ライセンスの取得条件

自動車レース

国内A級ライセンスを取得するためには、ライセンス講習会を受講し、その中の試験に合格する必要がある。ただ、試験と言っても合格率はほぼ100%で筆者が受講した講習会でも不合格者は誰一人としていなかった。

国内A級ライセンスの講習会を受講するにあたっては下記の条件を満たしている必要がある。

◆JAFの個人会員

JAFの会員でなければならず、かつ家族会員ではなく個人での会員登録が必要となる。

COMMENTJAFの会員番号がそのままライセンスの番号となるため、会員登録は必須である

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◆国内B級ライセンス所有者

  • ラリー、ダートトライアル、ジムカーナ―、サーキットトライアルなどのJAF公認競技に1回以上出場し、完走
  • JAF公認サーキットで定められたスポーツ走行の経験が25分以上あり、公認サーキットからその証明を受けられること

◆国内B級ライセンス非所有者

  • JAF公認サーキットで定められたスポーツ走行の経験が50分以上あり、公認サーキットからその証明を受けられること

実際にJAF公認サーキットでスポーツ走行経験がない人の方が多いと思われるが、国内B級ライセンスがあれば、講習会の中でサーキットトライアルが実施されるため、条件を満たすことが出来る。

国内B級ライセンスさえ持っていれば良いわけだ。

国内A級ライセンス講習会への参加方法

講習会へ参加するためには、JAF公式の全国の講習会開催一覧より希望の開催日及び場所の講習会を探して、Web又は電話で開催者へ連絡を取り、所定の手続きを進めていくことになる。

基本的にはWeb上で個人情報やライセンスの所有情報、講習会で走行する予定の車両情報を連絡する。あとは、参加費など必要な金額を主催団体へ振り込めば参加登録は完了となる。

筆者の場合、講習会参加へあたって必要となった金額は下記の通りだ。

項目 金額
国内A級ライセンス受講料 20,000円
サーキットトライアル料 11,000円
教材費 3,500円
合計 34,500円

講習会参加にあたって必要な物

国内A級ライセンスの講習会を受講するにあたって必要となるものは下記の通りとなる。

  1. 自動車運転免許証
  2. 国内B級ライセンス又は公認サーキットの走行証明
  3. JAF会員証
  4. 証明写真(ライセンスカード用の写真。横3cm×縦4cm)
  5. 筆記用具(ボールペン・蛍光ペン)
  6. 四輪競技用のヘルメット
  7. ドライビンググローブ(軍手及び指先露出タイプはNG)
  8. 実技試験(サーキットトライアル)参加車両
  9. ゼッケン貼り付け用の養生テープ

ヘルメットは今後、本格的にレース活動しないのであればそこまで使用する機会はないので、安い物で良いだろう。

サーキット走行装備品

POINT筆者が参加した講習会は『ソニックレーシング』さんが開催しており、サーキット用のグローブやヘルメットの貸出しもしていたが、数に限りがあるので早めの申請が必要だ

ライセンス講習会の流れ

主催団体によって、違いはあるが基本的には以下のスケジュールをこなすことになる。

1.出欠確認

本人確認書類や公認競技会出場記録カードの提出などを行う。

教材を申し込んでいた人はこの時に教材3冊の受領も行う。

2.講義

教材に基づいて座学講義を受ける。

車両規則や、サーキット場でのルール・フラッグの意味などを学ぶ。レースに興味がある人にとっては非常に面白い内容になっているので、眠くなることはないだろう。筆者にとってはあっという間に感じられた。

CHECK基本的にはこの座学で聞いた内容がほぼそのまま午後の筆記試験に出てくるので、教官が話した内容は蛍光ペンや付箋などでチェックをしておいた方が良い。

3.昼休憩

午後の筆記試験及び実技試験に備えて、昼食休憩を行う。施設内にレストランや軽食用自販機があるので、わざわざ敷地外に出る必要もない。

実技試験のサーキットトライアルまではたっぷり3時間以上時間が空くスケジュールとなっているため、走行前までに胃の中は空っぽになるはず。しっかり食べて問題ないだろう。

4.筆記試験

午前中の講義内容を踏まえての試験を行う。3分野で10問ずつの計30問が出題され、1分野でも3問以上不正解だと不合格となる。ただ、教材を閲覧しながらの受験が可能なので、午前中の講義をしっかりと聞いていれば、落ちることはまずないだろう。

筆者含め受講者の半数近くが満点を出し、不合格者は誰一人いなかった。

5.申請書類作成

国内B級ライセンスから国内A級ライセンスへランクアップするにあたって必要となる書類の作成を行う。

書類作成にあたって、教官が丁寧に教えてくれるし、十分な時間も確保されているため、特に困る事はないだろう。

6.ブリーフィング

実技走行を行うにあたって、フラッグ種類のおさらいや走行時の注意点などの説明を受ける。

基本的には安全走行に関しての話のみとなり、サーキットの攻略法など早く走るためのコツは説明されない。

POINT実技試験は早く走れるかではなく、ルールを守ってサーキットを走行出来ているかが見られる。ブリーフィングの内容を守らないと最悪、失格もあり得るのでしっかりと聞いておこう。何より、安全が第一だ。

7.車両準備・検査

実技走行を行う前の準備を行う。ボディ側面へのゼッケンの貼り付けや、もし事故があった場合に備えてのヘッドライトのガラス飛散防止対策。あとはタイム計測用のトランスポンダの設置などだ。

また、準備完了後は教官による下記チェックが行われる。

  • 各種灯火類が正常に動作するか
  • サーキット走行に必要な服装・装備が整っているか
  • 走行時に支障となる可能性があるフロアマットを外しているか
  • トランスポンダが正常に取り付けられているか

これらチェックが全車完了したら、とうとう実技試験の開始となる。

走行前車検

8.実技試験

実技試験15分+サーキットトライアル15分の計30分をぶっ通しで走り続ける。サーキットや走行加減にもよるが大体10周~15周程度の周回数になるはずだ。サーキット初走行の人にとっては、これが初の全開走行となるだろう。

レースゲームなどで10周走るとなると退屈に思う場合もあるが、リアルで走行するとなるとあまりの非日常感からあっという間に感じる。

COMMENT途中でピットインに入っての休憩自体は可能。ただ、最低2周は走らないとタイム計測が出来ないため、失格となるようだ

9.表彰式・好評

実技走行は教官による全員の合否発表とラップタイムの発表が行われる。

筆者が参加した『ソニックレーシング』さんの講習会では上位6位までは表彰が行われ、恐れ多くも6位表彰を受け、トロフィーや副賞のジュース箱や管コーヒーセット、USB充電ケーブルなどを頂いた。

6位入賞トロフィー

ちなみに1位はアストンマーティンDBSスーパーレッジェーラの方が獲得された。実技走行中に一度追い抜かれたが、サーキットでスーパーカーに迫られるともの凄い威圧感だ。

アストンマーティンDBSスーパーレッジェーラ

サーキットトライアル

実技試験ではJAF公認の国内サーキットでサーキットトライアル、要はタイムアタックを行う。

筆者の場合はF1やスーパーGTの舞台でもある静岡県にある富士スピードウェイを走行した。

参加車両

Aライ参加車両

実技試験に参加する車種は特に指定はなく、公道を走れる車であれば問題なく教官による車検も通過できる。

筆者が走行した際は全部で26台の車が参加していたが、前述したアストンマーティンDBSスーパーレッジェーラの様なスーパーカーから、トヨタ86やロータスエリーゼ、日産R32GTR、筆者のポルシェボクスターといったスポーツカー、トヨタのアクアやエスティマ、スズキのワゴンRなどのファミリーカーや軽自動車で参加されている方もいた。

服装

サーキットを全開走行するため、ヘルメットとドライビンググローブといった最低限の安全装備は必要になる。

それ以外は特別準備する必要はなく、服装は長袖長ズボンの組み合わせで問題ない。勿論、レーシングスーツを所持されている方は着用されても問題ないとのことだったが、数十万もかけて試験のためだけに用意する必要は全くない。

CHECK長袖長ズボンでOKではあるが、燃えやすいナイロン製の服の場合はNGとなり走行出来ないので、要注意

車両準備

車両の準備と言っても、技術が必要とされるメカニック的な作業は全く必要ない。実施しなければならない作業は以下の通りだ。

作業時間はたっぷり30分以上あったため、焦る必要はなかった。準備が終わったら教官にチェックしてもらい、OKマークをゼッケンに記載してもらえば準備完了だ!

①フロアマットの除去

全開走行していると通常の運転ではかからないGの発生や激しいペダル操作を行うためフロアマットがズレ、ペダルと干渉して、事故につながる恐れがある。

そのため、運転席下にフロアマットを敷いている場合は取っ払う必要がある。取っ払ったマットは助手席の足元にでも置いておけば良いだろう。

②ゼッケンの貼り付け

主催者側で各自のゼッケンが用意されているので、それを持参した養生テープで両側面に貼り付けるだけだ。

走行中に剥がれないタイプのテープであれば何でも良いが、試験後に剥がすことと、塗装面のことを考えてあげると養生テープが最も良いだろう。

 ③ヘッドライトの養生

ヘッドライトがガラス製の車両の場合は事故発生時の飛散防止のため【】状に持参した養生テープで保護すいる必要がある。

基本的に1990年代後半からはほとんどの車で樹脂製のヘッドライトが採用されているため、それ以降に生産された最近の車に乗っていれば問題ないだろう。

④トランスポンダ

正確なラップタイムを計測するためのトランスポンダという無線機を右側窓ガラスに貼り付ける。これも持参した養生テープを使用すれば問題ない。

CHECKトランスポンダや付属する金具を紛失した場合、弁償しなければならないため、管理には注意だ

実走行

とうとうサーキットでの走行試験となる。試験と言っても、先に記述した通り、サーキット走行のルールに従って安全運転出来ているかが見られる。早く走れるかどうかは国内A級ライセンスの取得には全く関係ない。主催者によってはラップタイム上位者への表彰があったりもするが、一番の目的はライセンスの取得なので、無理せず安全運転に徹するのが一番だ。ただ、せっかくのサーキット走行。安全マージンを十分取った上で、マイカーの全力を味わうのもいいかもしれない。

筆者が実際に走ってみての感想だが・・・正直、恐いというのが最初に出てくる感想だ。恐いといっても速度によるものではない。サーキットは一般道と比べると道路幅がとても広く、自車周り数メートルにはなにもないため、相対速度が遅くなるため、200km/h以上出しても怖くはない。

COMMENT新幹線に乗っている時に遠くの風景を眺めているとゆっくり感じられるのと同じ感じだと言えば伝わりやすいか

それよりも、中高速コーナーを100km/hオーバーでクリアしていく時のGが恐い。文字通り身体が持っていかれる。バケットシートが必要な理由がよく分かる。適切なドライビングポジションを確保できないのだから。そんなことあるわけないのだが、車両が横転してしまうのではないかという考えまで頭に浮かんでくるほどだ。

ただ、車好きとしては恐いのと同じかそれ以上に楽しいと感じることだろう。レブリミットまでエンジンを回した時のエキゾーストノートとシートへ押し付けられる加速感、恐ろしくも爽快感もあるコーナー。そして、高速で移動するマシンを自分の手足で操っている。それに尽きるのではないだろうか。単純な筆者はそれだけで十分に楽しめた。

スマホによる直撮り・無編集で大変申し訳ないのだが、走行の模様は下記動画の通りだ。

保険について

基本的にサーキットでの事故は任意保険及び自賠責保険の免責事項になっている。要は車両が破損しようが、怪我をしたりさせたりしても何しようが保険の適用が効かないのだ。

ただ、公認サーキットでは走行時にサーキット独自の保険がかけられる場合もあるので、心配なら確認してみるのが良いだろう。

筆者が参加した富士スピードウェイのFISCO1日会員なるものが設けられており、800円で加入すると事故が起こった際に施設を破損させた際の補修費用や怪我をした際の見舞金などが受けれる。

POINT基本的にサーキット上で起こる事象は全て自己責任とされ、コース上のバリケードなどを壊した際は補修費が請求される

終わりに

実技試験も筆者が参加した講習会では、コースアウトした車両は少々あったものの、事故は無く、無事全員合格だった。ちなみに、事故なく終わったのは久しぶりの事らしい。

以上の様に、座学・実技合わせて1日がかりとはなるものの非常の濃い内容で気づいたら夕方になっているくらいだ。充実し、楽しくもあり、終わった後はどっと疲れるのが国内A級ライセンスの講習会だ。

自動車フリークとしてのランクアップや単純にステータスとして、はたまたモータースポーツへの理解を深めるためでも良いかもしれない。(筆者の場合はサーキットを楽しみたかったのが大部分だが・・・)お手軽とまでは言えないものの1日で取得が出来るものとなっているので、車好きの方は講習会に参加してみてはいかがだろうか。

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神谷よしあき

神谷よしあき自動車ライター

投稿者プロフィール

26歳。国内A級ライセンス保持。
自動車ライターで当サイト編集長を務める他の自動車メディアの『外車王SOKEN』にも記事を寄稿している。
愛車は2006年式のポルシェ ボクスターS。

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